<3.16>当所における実践研究事業の取組について(中間報告)
国立青少年教育振興機構では、第4期中期目標計画期間中(令和3年4月~令和8年3月)に研修支援において、各施設が特色あるプログラムを提供することを目標としています。
このことを踏まえ、国立日高青少年自然の家では、平成30年に発生した北海道胆振東部地震を背景として、「安全教育(防災)」をテーマに防災・減災教育に資する特色あるプログラムを開発していくこととしました。
防災・減災教育プログラムは、これまでも道内の学校や青少年教育施設等において多く実践されてきているものの、それらは防災・減災に関する知識や技術の習得を目的としたものがほとんどです。
こうした知識・技術の習得は、子どもたちが、減災のために事前に必要な準備をする能力を育成するために重要である一方、たとえ被災してもその後の生活を乗り切る能力(例えば、「大規模な自然災害に直面したときに、精神的健康や身体的健康をどれだけ良好に保つことができるか」、「被災という逆境に立たされたときに感じる大きなストレスをいかにはねのけることができるか」等)の育成も必要です。
以上のことから、当所は、令和3年4月から北海道教育大学岩見沢校の山田亮准教授の協力のもと、「レジリエンス(困難な状況に直面しても精神的健康を維持し、うまく適応して回復を導く心理特性)」という非認知能力に着目し、当所で提供する自然体験活動と「レジリエンス」向上の関係性について研究を進めてまいりました。
本報告パンフレットは、令和3年4月~令和5年3月までの取組の概要と今後の展開をまとめたものです。まだまだ研究途上ではございますが、ぜひご一読ください。